これも最近オーディオマニア?の間で流行ってますね。 

ドアのエンクロ化。 

ドアにエンクロージャー(スピーカーボックス)を取り付けるやり方ですね。 
これにもやっぱりメリット、デメリットがあります。 
事の始まりはあるメーカーが出した商品を雑誌が褒めたからやと思います。 

スピーカーにはT/Sパラメーターというややこしい係数があります。 
(知ってて損はないけど知らんでも音楽はきけます。) 

まぁ、その中でもQという数値があって、そのユニットの低域の特性に関わる数値です。 

その上さらにfoとかMoとかが複雑に絡んできます。 
説明すると余計複雑になりそうなのでなるべく簡単に言うと、通常スピーカーをバランスよく鳴らすには箱に入れた時にQが0.7~1になるように設計します。 

一般的にカーオーディオ用として手に入るユニットはQが元々0.7くらい(0.68とか)に設定されています。 

このQが0.7あるスピーカーをさらに小さな箱に入れるとどうなるでしょう。 
Qはグンとはねあがって理想とされている数値を大幅に超えてしまいます。 
それに伴ってfoも上がります。 

とにかく説明しだすと難しい話になりますが、それでどうなるかと言うとパワーハンドリング(耐入力)があがるとか音が外に漏れにくい等のメリット?はありますがヌケの悪い、詰まったような音になってしまって中低域にピークがでた音になりやすいわけです。 

下の表で言うと1.4とか2.0の様な特性になってると思います。 
理想は赤線のなだらかにおちていく特性です。 

(と言っても実際はこの音をきいてよく鳴るようになったと勘違いしやすいもんやし比べるものがなければそれがいいと思ってしまうのも無理はないねんけど。) 

というわけで、ドアにポンと付けるフリーエアタイプ(Qが0.68とか)のものを小さな箱に入れても能力は発揮してくれません! 

しかし!「どうしてもエンクロ化をしたい」という方は逆にその箱に合ったユニットをちゃんと選んであげれば小さな箱に入れても低域もちゃんと出してバランスもとれるという事です。 

ここで”エンクロ化に合うスピーカーを選ぼう!”という事も含め参考までにQの値別にみる取り付け方の基本表を載せておきます。

Qがこのくらいのやつはこういう取り付け方がいいよ~というものです。 

注意!先程も言ったようにQだけでは決まらずfやmの数値も絡んできますので赤字のところに気をつけて選んで下さい。 

これでわかってもらえたやろか? 
何でもかんでもエンクロ化がアカンというわけではありません。 

こわいのは何でもかんでもエンクロ化してしまうことです。 

箱に合ったスピーカー。スピーカーに合った箱がある事を知っておいて下さい。 
まぁ所詮は趣味なので自己満足できればそれでええんやけどね。 

何でも箱に入れればええ音(自分にとって気持ちよい音)になるとは限らへんって事だけ言いたかったんやぁ。 

最後にこのQのデーターやけど、あまりカタログには載ってません。 
スピーカーを設計すれば本来あるはずのデータなので問い合わせれば教えてくれるかもしれませんが・・・。 

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